非常食を揃えたいけれど、何を何個買えばいいのかわからない。そんな方にぴったりなのが「非常食セット」です。主食・おかず・飲料水などがバランスよくまとまっており、1セット買うだけで最低限の備蓄が完了するのが最大の魅力です。
ただし、非常食セットは製品によって内容も価格もバラバラです。「安いから」と飛びつくと、量が足りなかったり味が合わなかったりで後悔するケースもあります。家族の人数・年齢構成・食の好みに合ったセットを選ぶことが大切です。
この記事では、非常食セットの選び方を家族人数別に解説するとともに、セット品に足りないことが多いアイテムや、コスパよく備蓄を完成させるコツもお伝えします。
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非常食セットを選ぶときの5つのチェックポイント
① 何日分の食事をカバーしているか
非常食セットは「3日分」「5日分」「7日分」のいずれかで構成されていることが多いです。最低3日分は確保したいところですが、大規模災害を想定するなら7日分あると安心です。商品説明に「○日分」と書かれていても、1日2食計算だったり1食あたりのカロリーが少なかったりすることがあるので、内訳を必ず確認してください。
1人1日あたりの目安は、主食3食+おかず2〜3品+飲料水3リットルです。3日分なら主食9食+おかず6〜9品+水9リットルが最低ラインになります。この数字と実際のセット内容を比べてみましょう。
② 味のバリエーションがあるか
災害時の食事は精神的にも大きな影響を与えます。3日間ずっと同じ味のアルファ米だけでは気が滅入ってしまいます。良い非常食セットは、主食だけでも3〜5種類のフレーバーが含まれています。白飯・わかめご飯・五目ご飯・ドライカレーなど、味の変化があると食事の時間が少しでも楽しみになります。
パンの缶詰やビスケットなど、ご飯以外の主食が入っているセットは特におすすめです。食のバリエーションが避難生活のストレスを和らげてくれます。
③ 水やお湯なしで食べられるものが含まれているか
災害直後はライフラインが完全に止まっている可能性があります。セット内容がすべて「お湯で調理するタイプ」だと、水すら確保できない最初の数時間は食べられないことになりかねません。缶詰やパン缶など「開封してすぐ食べられる」アイテムが含まれているかチェックしましょう。
④ アレルギー対応・年齢対応しているか
家族にアレルギーを持つ方がいる場合、セットに含まれるすべての製品の原材料を確認する必要があります。アレルギー特定原材料等28品目不使用のセットも販売されているので、必要に応じて検討してください。
高齢者がいる家庭では、硬い乾パンよりも柔らかいパン缶やおかゆのほうが食べやすいです。幼児には食べ慣れたお菓子や離乳食を別途追加する必要があります。
⑤ 保存期間は何年か
非常食セットの保存期間は3年〜7年が一般的です。5年保存のセットが最もコスパと管理のバランスが良いと言えます。セット内のすべての製品の賞味期限が揃っていると、一斉入れ替えができて管理が楽です。製品ごとに賞味期限がバラバラだと管理が煩雑になるので、購入前に確認しておきましょう。

【1人暮らし向け】非常食セットの選び方
3日分セットが基本、余裕があれば5日分
1人暮らしの場合、まず3日分のセットを1つ用意するのがスタートラインです。3日分の目安は主食9食+おかず6〜9品+水9リットル(2リットル×4.5本)です。ワンルームなど収納スペースが限られる場合は、コンパクトなセットを選び、水はペットボトルで別途購入しましょう。
1人暮らしは自分1人で避難判断をしなければならないため、リュックに入れる「一次持ち出し用」と自宅に置く「在宅避難用」を分けて考えるのが効率的です。セット品は在宅避難用とし、リュックには軽い食品を別途入れるのが賢い方法です。
1人暮らし向けセットの予算目安
3日分の非常食セットは3,000円〜8,000円程度、5日分なら5,000円〜12,000円程度が相場です。これに水のペットボトル代が加わります。月に500円ずつ貯めれば、半年で十分な備蓄が完成します。
【2人暮らし向け】非常食セットの選び方
2人分セットまたは1人分×2で対応
夫婦やカップルなど2人暮らしの場合、2人分セットを買うか、1人分セットを2つ買うかの選択になります。2人分セットのほうが単価は安くなる傾向がありますが、好みが違う場合は1人分×2のほうが満足度が高いことがあります。
2人暮らしの3日分の目安は、主食18食+おかず12〜18品+水18リットルです。水だけでも2リットルペットボトル9本が必要になるため、保管スペースの確保も事前に考えておきましょう。
2人で分担して備蓄する方法
片方が主食セットを担当し、もう片方がおかず・水を担当するなど、分担して少しずつ揃えていく方法もおすすめです。一度に全部揃えようとすると出費がかさみますが、分担すれば負担が軽くなります。

【4人家族向け】非常食セットの選び方
4人分×3日分は想像以上の量
4人家族の3日分の備蓄量は、主食36食+おかず24〜36品+水36リットルです。水だけで2リットルペットボトル18本、重さにして36kgになるのでかなりの量です。一度に全量を揃えるのが難しければ、毎月の買い物で少しずつ積み上げていきましょう。
4人家族向けセットは10,000円〜25,000円程度で販売されています。家族の年齢構成(大人2人+子供2人など)に合わせた内容のセットを選びましょう。子供が小さい場合は、大人4人分のセットでは量が多すぎることもあるので、子供の食べる量に合わせて調整してください。
子供の年齢に合わせた追加アイテム
市販の非常食セットは基本的に大人向けに設計されています。子供がいる家庭では以下のアイテムを追加しましょう。
・乳児:液体ミルク・哺乳瓶・離乳食・おむつ
・幼児:食べ慣れたお菓子・ジュース・スプーンとフォーク
・小学生:子供が好む味の食品(カレー・コーンスープなど)
・すべての年齢:おもちゃやお絵かきセット(ストレス軽減用)
在宅避難を見据えた備蓄計画
4人家族の場合、全員で避難所に行くよりも在宅避難のほうが現実的なケースも多いです。東京都防災ホームページでも在宅避難の重要性が説かれています。自宅が安全であれば、備蓄食品と水で在宅避難を続けるほうが、感染症リスクやプライバシー面で有利です。
在宅避難を前提にするなら、非常食セット+ローリングストック(日常食品の備蓄)を組み合わせて7日分以上を確保しておくのが理想です。カセットコンロとボンベ(6本以上)があれば温かい食事が作れるため、備蓄食の選択肢も広がります。

非常食セットに足りないことが多いアイテム
飲料水が含まれていないセットが多い
意外かもしれませんが、非常食セットに飲料水が含まれていないケースは非常に多いです。セットの説明に「水は別途ご用意ください」と小さく書かれていることがあるので、購入前に必ず確認しましょう。水なしでは、アルファ米やフリーズドライ食品は調理できません。
おかず・副菜が少ない
主食(アルファ米・パン)は充実しているのに、おかず類がほとんど入っていないセットもあります。主食だけでは栄養バランスが偏りますし、何より味気ない食事になりがちです。缶詰やレトルト食品のおかずを別途追加することで、食事の質が大幅に向上します。
甘いもの・おやつが入っていない
非常食セットは「生き延びるための食事」に焦点を当てているため、甘いものやおやつは含まれていないことが多いです。ようかん、チョコレート、ビスケットなどの甘味は精神的な安定に効果的なので、自分で追加しておきましょう。子供がいる家庭では特に重要です。
その他あると嬉しい追加アイテム
・飲料水(セットに含まれていない場合は最優先)
・缶詰のおかず(さば缶・焼き鳥缶・ツナ缶など)
・甘いもの(ようかん・ビスケット・チョコレート)
・インスタントコーヒーやティーバッグ
・ふりかけや味付け海苔(アルファ米の味変に最適)
・使い捨てスプーン・フォーク・箸
・ラップ(お皿の上に敷けば洗い物不要)
・カセットコンロ+ボンベ(温かい食事のために)
非常食セットをコスパよく揃えるコツ
防災月間(9月)のセールを活用する
毎年9月1日の防災の日前後は、ホームセンターやネット通販で非常食セットのセールが行われます。普段より10〜30%安くなることもあるので、このタイミングで購入するのがお得です。
セット品+バラ買いのハイブリッド方式
基本の主食セットは専門メーカーのものを購入し、おかずや水はスーパーで安く揃えるのが最もコスパの良い方法です。例えば、アルファ米12食セット(5年保存)は4,000円前後で購入でき、これに缶詰やレトルト食品、水をスーパーで買い足せば、1人3日分の備蓄が7,000〜10,000円程度で完成します。
ふるさと納税で非常食を入手する
ふるさと納税の返礼品として非常食セットを扱っている自治体も増えています。実質2,000円の負担で充実した非常食セットが届くため、非常にお得です。毎年の寄付先選びの際に検討してみてください。


